秋月黒田城主のつぶやき

ほんわか、明るく、楽しく、でも凛と生きるための応援歌

秋月黒田と武士道ー「武士道」①概観

皆さん、こんにちは!

 

前回、直近に行った黒田塾のセミナーを受けて、久しぶりにこちらのブログでアップしました。その際、「ふるさと・拠り所」と「武士道」ということをテーマにお話をしたと伝えました。

 

今後、黒田塾で行おうとしていることを皆さんに順次伝えていきたいと思っていますが、今回は「武士道」についてです。武士道については、1回ですませられるほど簡単、単純なものではありませんので、折に触れて扱っていきたいと考えています。

 

これから、「武士道」について、どういったことなのか概観していきたいと思います。前回お伝えしました黒田塾での第1回講演会では、武士道とは「武士階級がその職業、および日常生活で守るべき道。武士の掟、すなわち、高き身分の者に伴う義務(ノーブレス・オブリージュ)のことである」としています。「武士道」についてはおそらくその定義や解説は山とあると思いますが、私が参照したのは、新渡戸稲造氏が著したまさに『武士道』という本です。

 

新渡戸稲造1862年8月盛岡の生まれで、1933年にカナダで亡くなりました。まさに幕末最後の時代に生まれ、明治時代から昭和時代前期の教育者として有名な人物です。札幌農学校に学び、内村鑑三らとキリスト教に入信しました。当時、欧米に留学の経験もあり、京都帝大、東京帝大の教授、東京女子大学の学長等を歴任。そして大正9年1920年)に国際連盟国際連合の前身)の事務局次長にもなっています。「太平洋の橋」になることを願い、世界平和をとなえたと言われています。(以上、主に「日本人名大辞典」から)

 

その新渡戸氏が1899年、37歳の時に書いたのが、有名な『武士道』です。もともとは英語で書かれたものですが、それを日本語訳にしたものが我々多くが手に取る『武士道』という本になります。原文は以下のような内容で始まります。とても格調の高い英語だと評価もされています。

 

「Chivalry is a flower no less indigenous to the soil of Japan than its emblem, the cherry blossom; nor is it a dried-up specimen of an antique virtue preserved in the herbarium of our history. It is still a living object of power and beauty among us; and if it assumes no tangible shape or form, it not the less scents the moral atmosphere, and makes us aware that we are still under its potent spell.」

 

このChivalryという単語ですが、英語圏では「騎士道」という意味で通っているようですが、新渡戸氏としては、日本の「武士道」というものを海外の人々に紹介し、理解をしてもらおうとしていたわけで、その意味でも、欧米での「騎士道」になぞらえて日本の武士道を説明しようとした意図がわかると思います。

 

さて、この「武士道」について、次回以降で順次紹介していきますが、新渡戸氏の『武士道』を参照しながら、秋月黒田家の活動、活躍を武士道という文脈でお話していきたいと思います。

 

今回はこのあたりで!

(以下、「武士道」関連での書籍ご紹介)

武士道 (岩波文庫)

武士道 新渡戸稲造のことば